一般内科診療を受診する患者様の半数以上は、頭痛、めまい、しびれ、振るえなどの神経症状で受診するため、その原因となる疾患を迅速かつ正確に診断し、治療方針を決定することが求められます。神経内科診療は、プライマリーケアの基本であり、患者の病歴を十分に聴取し、頭から足の先まで観察、触診するといった医療の原点です。神経学的診察を修得するにはある程度の時間を要しますが、一度身につけると高度な検査に頼ることなく病巣の推定、診断、治療を行うことができます。

また、神経内科を研修することで脳卒中、意識障害などの救急疾患で必要とされるスナップ ダイアグノーシスおよび救急医療、さらには認知症、神経難病などの慢性期疾患で大切な医師と患者との信頼関係の形成や社会的・生活支援の提供など幅広い医療に関わることができます。当医局では、一見難しくて、取っ付き難い神経内科に少しでも興味を持っていただけるような診療、教育、研究体制を整えています。また、良い環境で個々の能力が最大限に活かされるように研修医と医局員による意見交換会を定期的に開いています。医局員の数は多くありませんが、互いにコミュニケーションがとれており、明るく楽しい雰囲気で診療、研究を行っています。このような最高の環境の中で研修を希望される新入局員を歓迎します。

病棟業務

神経内科の病床は24床であり、脳梗塞、てんかん、髄膜炎・脳炎、中枢神経変性疾患(パーキンソン症候群、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症など)、筋疾患、重症筋無力症、脊髄疾患、末梢神経疾患など急性期から慢性期まで広い範囲の疾患が経験できます。

神経学的診察を身につけるには、多くの症例を経験するだけでなく、優れた指導医のもとで研修することが大切です。

当科では、神経内科専門医3名を含む7名が4チームに分かれ、各症例をチーフレジデント、シニアレジデント、ジュニアレジデントが担当することで、細やかな診療や指導を実践しています。

全ての医局員が、患者様に最高の診療を提供することは勿論のこと新たな疾患の発見や治療方法の開発を目指して努力しています。

病棟業務は、毎日8時15分から前日入院した症例についてカンファレンスを行い、教授回診と詳細な症例カンファレンスを週に1回行っています。
また、チーム医療を目指しており、看護師及びリハビリテーション科を含めたカンファレンスも行っています。

神経内科専門医を目指すシニアレジデントのためには、2年間の神経内科専門医養成プログラムを作成しています。神経内科診療の基本であるベットサイドでの神経診察から論理的に病巣を推測し、診断や治療法を導くことに重点を置き、神経内科全般の知識とともに、筋・神経生検の技術や画像読影法について学んだり、筋電図・誘発電位検査装置、超音波検査装置などの先端機器を用いた高度な診療技術を身につけることを必須としています。
また、筋・神経病理(中枢・末梢神経)診断や神経生理学(脳波・筋電図)などの基礎的研修も取り入れることで病態理解を深めることが可能となっています。
研修協力関連施設では、経験豊富な指導者のもとで脳卒中をはじめとする数多くの救急疾患や神経リハビリテーションを経験することでより実践的な診療技術や専門的知識を養うことできます。

この神経内科専門医養成プログラム終了時した、多くの医師が神経内科専門医に必要な知識と技術を身につけ、神経内科専門医試験に合格してきました。

回診の様子
救急外来

臨床・基礎研究

臨床医としての能力を高めるためには、多くの疾患を経験するだけではなく、臨床あるいは基礎研究に積極的に参加するリサーチマインドを持つことも大切です。また、自らの手で多くの患者を救うことが可能となる新規治療法の開発に携わることで新たな才能が発見できることもあります。
神経科学の分野は分子・細胞生物学レベルから臨床・公衆衛生学レベルまで多岐にわたっており、研究テーマは無限にあります。当科では、神経学の発展に貢献し、世界に羽ばたける研究者の育成にも力を入れています。
主な研究テーマは以下の項目です。

 

  1. アルツハイマー病の根本的治療法の開発を目指した最先端基礎研究
  2. USUKI STUDY(認知症リスク因子の探索的研究)
  3. アルツハイマー病の超早期診断を目指したアミロイドイメージングを用いた臨床研究 (Preclinical AD)
  4. 家族性アルツハイマー病を対象とした治験:J-DIAN 研究
  5. 脳血管障害の臨床病理学的研究
  6. 神経筋疾患の病態解明と治療法の開発
  7. 認知機能低下をきたす神経変性疾患の病態解明と早期診断法の開発

国内・国外留学

国内・国外への留学も積極的に行っています。

 

『国内留学先』

  • 脳神経センター 大田記念病院
  • 国立循環器病研究センター  内科脳血管部門
  • 鳥取大学 脳研病理
  • 国立精神・神経医療研究センター
  • 東京都立神経病院
  • 川崎医科大学脳卒中学教室
  • 名古屋市立大学病態生化学教室
  • 国立長寿医療研究センター

 

『海外留学先』

  • Texas University
  • Mayo Clinic
  • New York University
  • Toronto University

学会

  • 日本内科学会 認定医制度教育病院
  • 日本神経学会 専門医制度教育施設
  • 日本脳卒中学会 専門医認定制度研修教育病院

当科では、神経内科専門医、認知症学会専門医、脳卒中学会専門医の取得が可能です。

キャリアデザイン

『入局後1─2年目)』

神経専門医になるために必須の神経学的診察、疾患、検査法を修得するため、大学病院および関連病院での研修を行います。入局後1年目は、入局者全員が大学病院で神経内科診療の基礎を学びます。主治医(チーフ)、上級医とともにチームとなり毎日のモーニングカンファレンス、教授回診、症例検討会、病棟診療を行い、ベットサイドでの神経学的診察から論理的に病巣を推測し、診断や治療法を導けるようにトレーニングします。また、定期的に神経症候学の抄読会を行うことで、知識の共有化をはかっています。外来診療では、教授外来の陪席につくことで神経内科専門外来の診察方法を学びます。検査では、画像読影法、超音波検査装置、神経生理学(脳波・筋電図)、筋・神経生検を上級医の指導のもとで実践します。また、自ら経験した貴重な症例を学会発表することでプレゼンテーション能力を身につけ、論文作成することで論理的な考察力を養うことも指導しています。入局後2年目は、関連施設でより実践的な診療技術や専門的知識を学びます。救急病院を8-12ヶ月、リハビリテーション病院を4ヶ月でローテーションし、脳卒中は主体とした神経救急や神経リハビリテーションを経験します。

『入局後3─4年目)』

入局後3年目からは、大学病院で上級医として病棟の中心として診療および教育を行って行きます。あるいは、大学院に入学して研究の道に進むことも可能です。神経専門医になった後は、自ら希望する専門分野を選び、国内留学・国外留学をすることも可能です。

神経内科では、新入局者を多数募集しています。

卒業校、年齢、性別など全く問いません。

入局に関するご相談はもちろんのこと、医局見学も随時個別対応が可能です。

興味をお持ちの方は、是非お問い合わせ下さい。

 

お問い合わせ先

医局長:麻生 泰弘

TEL:097-586-5814 FAX:097-586-6502

Mail:naika3@oita-u.ac.jp

病状に関する質問にはお答えできません。ご理解のほど、よろしくお願い致します。